今回ご紹介するのは「ポータブル電源」です。
ポータブル電源とは、持ち運びできる大容量電源のことです。
略して「ポタ電」と呼ばれることもあります。
ポータブル電源があれば、屋外や車内でも電源が確保できるようになるので、野外キャンプや車中泊、DIYなどでも大活躍間違いなしです。
もちろん、災害時や停電時の電源確保にもオススメです。
今回は「Jackery 708」の使ってみたので、防災視点から魅力と活用法をご紹介します。
正直に言うと「防災」にポータブル電源は必須ではありません。
スマホやタブレットならモバイルバッテリーでも充電できますし、決して持ち運びやすいとは言えない重量なので。
ただ、十分な電源が確保できるというのは、思った以上に安心感があり、緊急時行動の選択肢も広がります。
また、実際に使ってみると、普段から使える場面が多いことにも気がつきました。
重さと大きさが持ち運びが大変という一面もありますが、有事の際だけでなく、いつでも十分な電源が確保できるという安心感は、持ち運びの不便さが気にならなくなるくらいオススメできるポイントでした。
安心感がスゴイ!実際に使ってみたメリットやデメリットをご紹介!
停電中もスマホやパソコンが充電できて、家電も使える安心感
ポータブル電源の最大の魅力は、どこでも手軽に大容量の電源が確保できるという点です。
例えば、停電が何日か続いた場合、モバイルバッテリーではスマホやタブレットの充電が足りなくなることもあります。
筆者の場合、スマホ・タブレット・ノートPC・ポケットWi-Fiをすべて充電しておかないと不安になってしまう病気なので、大容量の電源というのはそれだけでかなり魅力です。
充電ぐらいであれば車内でもできますが、ポータブル電源はスマホやノートパソコンの充電はもちろん、テレビや電子レンジ、扇風機などの家電を使えるのも魅力の一つです。
例えば、冬場に停電した場合、ポータブル電源とケトルを接続してお湯を沸かしたり、電気毛布を接続して暖をとることもできます。
騒音や排気が気にならないから、自宅はもちろん車内や避難所でも使える
車の中は緊急時の避難場所になることがあります。
ポータブル電源は持ち運べるので、車内に避難した際も電源を確保できますし、充電のために車のエンジンをつけっぱなしにする必要がない為、車のバッテリーが上がる心配がなく、ガソリンの節約にもなります。
停電中モバイルバッテリーだけだと家族全員のスマホの充電には心細いですが、ポータブル電源なら余裕を持って充電できるのも安心ポイントです。
避難所では、プライベートスペースや電源の確保が難しい場合があります。
発電機や大型バッテリーが設置されることもありますが、避難所全体で使うため、個人が自由に使用することはできないでしょう。
ただでさえ、不安やストレスを抱えやすい状況なので、自由に使えるポータブル電源があると安心できますし、周囲とのトラブルを避けることにも繋がるかもしれません。
接続口の種類が多いので、幅広い製品が使える
メーカーによって接続口の数や場所は異なりますが、基本的にどのポータブル電源にもUSBやAC(コンセント)が接続できるようになっています。
例えば、スマホやタブレットの充電ケーブルを直接USBポートに接続できますし、AC(コンセント)が接続できるので、オーディオ機器やノートパソコン、扇風機や電気毛布、電気ケトルなど電化製品なんかも接続できちゃいます。
電子レンジや小型冷蔵庫なんかも動かせちゃう超大容量のポータブル電源なんかもあります。
- AC(コンセント)が接続できるからさまざまな製品に給電できる
- USB接続口があるから、ケーブルを直接接続できる
- シガーソケット、DC出力などもあるので、幅広い製品が使える!
今回撮影した「Jackery ポータブル電源 708」の接続口を見てみましょう。
USB-Aポート 2口
USB-Cポート 1口
AC100Vコンセント 2口
シガーソケット 1口
車載冷蔵庫などが使用できるシガーソケットまで入れると、最大6台の機器に同時給電が可能となっています。
個人的にはUSB-Cが直接挿せるところが嬉しいポイントです。
接続したいスマホや端末のケーブルやアダプタがないと接続避難バックに入れておきましょう
いざという時に、困らないよう事前に接続方法をチェックしておきましょう!
防災で必要なポータブルバッテリーの容量は?
何をどのくらい使用できるかは、バッテリー容量で決まります。
バッテリー容量が大きければ大きいほど、長く電気を使用することができますが、その分、サイズが多きくなり、重量も重くなっていきます。もちろん、価格だって高額になっていきます。
そこで、必要なバッテリー容量を見極め、本当に使えるポータブルバッテリーを見つけることが重要です。
今回写真でご紹介しているJackeryのポータブル電源708のバッテリー容量は708Wh(ワットアワー)です。
Wh(ワットアワー)は1時間の消費電力のことです。
つまり、
100Wの機器を1時間使用した場合の消費電力は100Wh
100Wの機器を2時間使用した場合の消費電力は200Wh
となります。
単純計算すると、708Whに消費電力100Wの機器を接続した場合、約7時間の使用が可能ということになりますが、実際は変換効率を考える必要があります。
Jackery公式サイトの稼働時間シミュレーターで確認してみると、100Wの機器を「Jackery ポータブル電源 708」に接続した際の予測稼働時間は5時間40分でした。
公式サイトによると、以下のように書かれています。
本製品は、充電であればスマートフォン(18W)約40回、ノートパソコン(30W)約9回の充電が可能です。また、使用時間の目安としては液晶テレビが約10時間、電気毛布が約10時間、5Wライトなら約58時間、車載冷蔵庫約51時間の使用が可能です。
jackery公式サイト
実際には、スマホはこまめに充電するので、充電可能回数はもっと多くなるということですよね。
2〜3日程度のキャンプや車中泊でも十分使えますし、個人的には、災害時の緊急電源としても十分使える容量だと思います。
小型家電を長時間使用したい方は、さらにバッテリー容量の大きいものがおすすめです。
今回撮影したJackeryには240Wh~2160Whの容量のポータブル電源がラインアップされています。
ただ、注意点は
バッテリー容量は大きければ大きいほど長く電気を使用することができますが、その分、サイズや重さ、価格が上がるので、用途と価格のバランスを見極める必要がありますね。
Jackeryの公式サイトで適正診断をすると、いくつかの簡単な質問に答えるだけで、自分にあったポータブルバッテリーを簡単に見つけることができますよ。
ポータブル電源はソーラーチャージャーがあれば太陽光から蓄電できる
ソーラーチャージャー(ソーラー充電器)を使用すると、太陽光からポータブルバッテリーに蓄電できます。
避難所生活が長くなり、ポータブルバッテリーの残量が少なくなってしまった際にも太陽光で蓄電できるので安心です。
使い方は簡単。
付属のケーブルを使ってポータブル電源とチャージャーを接続し、パネルを太陽の方向に向ければ蓄電が始まります。
蓄電状況は液晶ディスプレイに表示されるので、どのくらいのペースで蓄電できているのか確認できます。
パネルを設置する位置や角度、太陽との角度によって蓄電効率が変わってくるため、最適な場所を探しましょう。
ただし、天候の影響を受けるため、曇りや雨の日などの、太陽光が著しく弱い環境下では発電に時間がかかってしまいます。
ポータブル電源の重さはどのくらい?
ポータブル電源は容量が大きくなるほど、重たくなる傾向にありますが、防災視点でポータブル電源を選ぶなら、持ち運べる重さかどうかも重要です。
Jackeryの製品を重量だけで比較してみました。
製品モデル | 重量(kg) |
---|---|
2000Pro | 19.5 |
1500 | 19.5 |
1500pro | 17 |
1000Pro | 11.5 |
1000 | 16 |
708 | 10.6 |
400 | 6.8 |
240 | 4.1 |
今回使用したJackery708は約10キロあります。
実際に、リュックを背負い、右手にJackery708、左手にソーラーチャージャーを持って歩いてみました。
ソーラーチャージャーが大きいため、風の影響を受けとても歩きにくかったことと、やはり、ポータブル電源が重たいため、短距離ならいいですが、避難時に他の荷物も一緒に持って、長距離を移動するのは大変だと思います。
どのような状況に備えるか事前にしっかり考えておくことが、ポータブル電源選びのポイントになりそうです。
まとめ
ポータブル電源は、様々な場面で活用できる便利な電源です。
停電や緊急事態でも通信機器や小型家電を使い続けることができます。
また、アウトドアや出張先での作業にも役立ちます。
ソーラーチャージャーを使うことで、さらに使用の幅が広がります。
緊急時の持ち運びを想定するなら、重量にも注意が必要です。
目的にあったポータブル電源を選びましょう。
が簡単で多機能なので、いつでもどこでも電力を確保できます。ポータブル電源は、便利で頼もしい電源です。